2011年10月6日木曜日

家族のいない日

犬を飼うまでは、犬が家族だって思う人の気持ちが、本当のところわからなかった。
でも、今は違う。

トイプードルの”のんちゃん”、今日は膝蓋骨脱臼と避妊手術の日でした。
12時に病院へ連れて行って、わけもわからない様子ののんちゃんを先生に預け、泣きそうになりながら病院を後にしました。
手術をするのは本当に犬のためなのか。。。。

そんな私の不安な思いは、病院からの丁寧なお電話で安心へと変わりました。
まず、3時半ごろに第1報。ちょうど大学で、23日にある日本語教育能力試験の勉強会をしている最中だった。
「手術開始が1時間ほど遅れたので、今まだ手術中です。4時過ぎになると思いますので、終わりましたら先生からお電話いたします」
でも、電話は5時を回ってかかってきた。
「医師の三谷です。急患が入ってお電話が遅くなりすみませんでした。手術は大成功です。」そして、先生は丁寧に術後の様子を話してくださった。
「では、今日はこちらでお預かりいたします」という先生の言葉で、どれだけ安心したことだろう。

さて、帰宅は6時半を回ったころ。すっかり日は暮れて、暗くなっている。秋がなくて急に冬になったような感じだ。
「ただいま~~」
いつもなら、フローリングの廊下をカツカツカツと爪の音を立てながら飛んでくるのんちゃんが、今日はいない。
廊下を通っても、のんちゃんのにおいがしない。
なんだか、ウチの中の空気が違う。

夜、食卓を囲んで、人間の数は変わらないのに、なんだか寒々しい。静かだ。
「のんがいないと、寂しいねえ」と私が言うと、「落ち着いてご飯食べられるじゃない」と娘が言う。
それは、寂しいっていうことを言ってるんだよなあ。

「いないと、やっぱりちがうねえ」

家族の会話がいつもより少ない。

娘が修学旅行に行ったとき、何だかうちの中は静かだった。
真ん中の娘が県外の大学へ行ってしばらくは、魚も5切れ、おかずは5人分作っていた。習慣が抜けなかった。
犬を飼っていない人は笑うかもしれないけど、犬がいない日は子どもたちがいないのと同じくらい空気が変わるんだ。

術後の経過を見るためと、安静と、雑菌が入らないようにするために、のんちゃんは土曜日まで入院します。
さてさて、どんな表情で会えるのか。